革の手芸・レザークラフトやるよ~!

レザークラフトご存知ですか?

革の手芸です。

これをご紹介し、皆様にキョーミを持って頂こうと言う魂胆です。

レザークラフトやるよー

私の立場は、数年間レザークラフトを楽しんだ経験者ということで、インストラクターではありません。

要するに手前味噌を自慢するということです。

不愉快を想起させないようやりますので、お付き合いください。

私がレザークラフトをやり出したのは、2007年です。

この頃レザークラフト関係環境は、日本でも段々と愛好家が増えだしたかな。と言う頃でした。

地方の書店では、参考となる書籍が限られており、あっても2冊ほど、扱っていない書店の方が多かったです。

たまたま、東京へ出張した時浅草界隈をぶらついてレザークラフト関係のお店で、総合カタログを頂き、ここに掲載されていた、「図書」を注文で入手し、集めました。

外国のものが大半でした。

現在では、目にすることが多くなっているので、愛好家の方も随分増えたのかなと思っています。

レザークラフトは手芸の範疇ですが、裁縫や編み物とは少し趣がちがって、「日曜大工」的な要素を含んでいるように思います。

私はかなり変り者の男で、10歳から編み物をやっていましたが、ほとんど、男子の愛好家に接触したことはありません。

その点、レザークラフトの男性愛好家は比較的大きい割合でいらっしゃるようです。

本革の品物はカッコいいですよね。

私の動機の100%はこれです。

立派なものは、それこそ長い修行を積まれた職人さんのお仕事ですが、素人の作品を実用にしているとなんとなく優越感やら自己満足を得られ愉快です。

レザークラフトを行うにあたり、色々な道具、工具が必要です。

手芸の範疇では、最も沢山のツールを揃える必要があります。

手作業で行うのですが、機械も存在します。

木工の機械と比較すると解り易いのですが、ホビーの範疇を越えるような機械でないと殆ど不可能な工程もあります。

例えば、漉き(任意の革の厚さにする作業)は、小さなパーツを個別に漉くことは可能ですが、大きな面積を漉くのは、業者にお任せした方がいい作業もあります。

本格的な機械を導入すれば、正確かつ繊細な「椅子」をつくることが可能な日曜大工に似ているのです。

木工の電動丸鋸の様なレベルのホビー向け機械工具もあります。

ここでは、可能な限り「手仕事」でやりたいと思いますので、道具自体を作ることもやるつもりです。

ご紹介する順番は、一つの作品を作ったときに必要だった工具とか、その作品の特徴的技法を逐次お見せいたします。

ド素人ですから、へたクソです。

それをお断りしておきます。

レザークラフトを始めるときの一番初に問題となるのが、「道具」を揃えることです。

それよりも内によりも、「革」の入手も問題です。

そこで私もチョイスした、「キット」をおススメします。

レザークラフトのキット

キットは種類があって「カービング」を楽しむ導入用と「縫い」を楽しむ導入用がありました。

「レザークラフト基本セット」と「手縫い工具セット」の二種類です。

前者には「染め」、「カービング」、に必要な最低限工具と染料、そして、セットだけで作ることができる「作品用革6種類10個キット」入りです。

後者は、道具も革も少なく、「染め」、「カービング」はありません。

「縫い」の技法を体験するだけです。

私は気が長い方ではありませんので、決められた作品を作ることはあまり好きではありません。

しかし、やったことのない分野ですし、解説も付いているので、まずは知ることと考え、前者を購入しました。

結果は、正解でした。

非常に勉強になりました。

入手困難な書籍で独学、道具、材料の調達を考えると、「キット」の選択は大正解だったということです。


進めていく上で、参考となるショップ・サイトをご紹介しておきます。

「レザークラフト・ドット・ジェーピー(http://www.leathercraft.jp/)」と言う会社です。

ここだけではありませんが、いくつもご紹介するより、ここでは一か所だけに決めておいた方が話しやすいので、私がお気に入りのこのショップとさせて頂きます。

会員登録すると、定期的に「バーゲン」のお知らせが届きかなりお買い得で材料の入手ができます。


私が選んだ、「レザークラフト基本セット」はここで、このまま検索に入れると入手できます。

ここの写真の物が全て入っているのでスターティングキットとしてはかなりお得です。


このキットで得るスキルは、「カービング」と「染め」です。

カービングはことば通り彫刻です。

実は、これをやりたかったのです。

ここでは、一般的なカービングを行いますが、種類だけでも、ご紹介しましょう。


特殊なカービングに「立体カービング」、「細密カービング」と言うのがあります。

出来上がるのは鞄などの製品ではなく、鑑賞用です。

つまり、額縁に入れて絵画として飾る物です。

これは、触れないでおきます。


次回からはカービングについてお話します。

今回は、私が初めて作った「コースター」をご覧ください。

酷い作品です。

普通なら見せないのですが、「反面教師」としては役立つと思いましたので出してみました。

無残な作品です。

カービングは「ヌメ革」に施す

カービングが誇らしげな小物と言えば、男性向きのウォーレットやジーンズ用のベルトですね。

日本では使用することがほとんどない、馬の鞍などの馬具もカッコいいです。

私の自信作であった「ランドセル」を見せてあげたかったのですが、今はありません。

次男が入学するので、ランドセルを作ってやりました。

ご存じのとおり、ランドセルは「アオリ」が非常に大きな面積ですから、そこへ総カービングしたのですが、本人が嫌がってしまい、結局、友人にあげました。

大型バイクのハーレーダビットソンの後ろに付けています。

カービングに使用する革は、おおよそ、牛革です。

鞣す方法が決まっていて、植物由来の薬品で鞣します。

「タンニン鞣し」と呼ぶもので、「ヌメ革」とも言います。

特徴は、非常に固いです。

しかし、水をよく吸い込み、この時は柔らかく、変形できます。

この変形を保ったまま乾燥せると、その形が保存されのです。

型崩れが不具合なケース・バッグやベルト、ウォーレット、馬具に向きます。

水でびちゃびちゃの状態で、表面に圧力をかけ、凹凸を作る作業が「彫刻」となるのです。

彫刻は、金属製の刻印をハンマーで叩きつける方法と、浅く切り込みを入れその切り込みを境に他方を押し込んで厚みを薄くすることにより、片方を浮きあげらせます。

凹ました部分を滑らかに押し込むことをやめることにより、浮彫状の効果を得ます。

また、細かな突起がが付けてある刻印で一定面積を押し込んで、その突起の傷に塗料で濃いめに着色することにより彫刻の「隙間」を表現します。

カービングの着色方法は4つ程あります。

水性染料で染色するタイプとペースト塗料を塗り込むタイプがあります。

それぞれさらに2通り。

水性染料を複数色で塗り絵するものと、一色染めるもの。

ペーストでは、凸面に色を付けるものと、凹面に付け、浮彫に見せる物があります。

サンプルや、プロの作品集にには最後の浮彫が多くみられます。

私もこれが一番の好みですが、もっとも熟練が必要です。

初めての頃のコースターを4種類ご覧ください。

カービング四種

左上、これは凹部分が染まっていないペースト染めです。

右上、こちらは不細工ですが、凹みを染めて、浮彫にしようとした物で無残な失敗です。

これが一番難しいカービングです。

左下、一色の水性染料で染めたもの。

右下。多色染めに挑戦したものです。

一番下のは、ガラケーだった頃、ポケットが嫌だったので、一まとめにするために作ったものです。

こちらは、庭のハイビスカスをスケッチして、カービングのがらにしました。 

オリジナルのカービング小物

十分慣れたらオリジナルに挑戦することをおススメするのですが、私は、せっかちとともにうぬぼれが大きいので、少しやったらもう出来るぐらいな気持ちになるタイプで困ったものです。

ウォーレットを作ってみました。

カービング小物

こちらは、これ以上小型の財布は不可能と考えたデザインで、紙幣もコインも入ります。

まだ、「縫い」については勉強不足であったため、上手に縫えていません。

前回のポーチは、「縫い」ではなく、革のリボンで「かがった」タイプでした。

複数の革を合わせて、袋を得るためには、「縫い」若しくはリボンによる「かがり」で行います。

このウォーレットはデザインもオリジナルで型紙から起こしました。

折り曲げて使用するため外側を幾分大きめにすることも忘れませんでした。

内側を紹介しているのは、私オリジナル技法の「名前彫り」です。

自慢なんです。

よくご覧頂けば、私の名前の「城」が毛筆の勢いを再現して掘られているのが判ると思います。


下のは、自動車のキーと免許書を一緒に持ち歩きたかったため、免許し入れをキーホルダーにしました。

リボンによる「かがり」です。

ヌメの端材が丁度余っていたので作ったのですが目下もっとも実用的です。

ウォーレットで、外側と内側に色が違っているのがお判りでしょうか。

これは、試にやってみました。

前回のポーチではうまくいったのですが、このウォーレットの方が先に作ったので、まだ慣れていませんでした。

ペーストで染色すると申しましたが、このような物に使用するペーストは一種類しか知りません。

「タン」と言う古くからある染料です。扱いが難しいのです。

「男はつらいよ」でおなじみの寅さんが持つケースですが、あれは総ヌメ製です。

カービングがなくても、「時」を付けることができ味わい深いのですが、あれほどの面積をムラなく塗り上げるのは難しいです。

一気に拭き取らねばなりません。

時間差を加えると、色が浸透していくのです。

その実験をこのウォーレットでやってみました。

外側はそのまま拭き取るタイプのやり方。

内側の「城」のは凹み塗料を残すやり方です。

ここで体得したことは、凹みに残す方法の場合、直ちに拭き取ることがコツなようです。

時間をかけると全体が染まってしまうのです。

とにかく、体得しかありません。

最初にご紹介した、「キット」では、コースターが5枚ありますので、練習できます。

次回は、カービングでしか使用しない専用道具を紹介します。

レザーカービングの道具

レザークラフトでは、カービングはそれ自体がジャンルとして独立したホビーと捉えることもできます。

つまり、カービングを施さない「ヌメ革」をそのまま使用するという方法も味わい深い作品を作ることができます。

中には、カービングが全作業工程の半分以上を占める物もあるし、全くない物もあるのです。

カービングは非常にたくさんの道具を使用します。

殆どが「刻印」です。

熟練した職人はむしろ少ない「刻印」で表現豊かな作品を作りものです。

カタログを見ると無数に近い種類の刻印がありますが、実際に使用するものは、限られており、全部を集める必要はありません。

「文字」の刻印を導入すると字体、サイズで選択肢が増え大変な数になってしまいます。

私のコースターで文字が刻印されていますが、あれはマイナスドライバイーを応用しました。

私がもっている刻印はこれが全てです。

レザーカービングの道具

この程度で不自由しませんし、頻繁に使用する伝統的な刻印は「お得基本セット」みたいな感じで入手できます。

後は、好みの物を単品で注文すればよろしい。

レザークラフトでは、パンチなどの穴あけ、金具類の取り付け作業に、材料の下に置く専用の台とハンマーが共通の道具です。

レザークラフトの現場はトントン(ドンドン)と、騒音を伴う環境です。

私の刻印では確認が難しいのでレザークラフトを扱うショップ・サイトの写真をご参考ください。

刻印はる程度分類できます。

先が曲面でつるっとしたもの、平でつるっとしたものは、圧力をくわえて浮彫を整形する刻印です。

先がザラッとしたものは、革に細かな凹みをつけて、そこに塗料が残るようにするための物で「地」に使用します。

その他で模様を刻印するものでも、伝統的、頻繁に用いられるものには名前が付けられています。

主に、「葉」の葉脈を表現するときに多様されます。

最後に、幾何学的パターンを楽しむための刻印を数本持っていると殆ど何でも表現できるはずです。

現在の刻印はほぼ全てステンレス製ですからメンテナンスは無用です。

この写真の下にある見慣れないものは、正に「レザークラフト」でのみ使用される「スゥエーベル・ナイフ」と言いう物です。

先が回転するので、ヌメに鋭い線を付けることができます。

美しい曲線を書くためのもので、線のエンドは滑らかに力を抜いて終わると植物の葉脈の線をリアルに表現できます。

これは必需品です。

レザークラフトで使用頻度の高い道具です。

最初にご紹介した「キット」には、これの練習用の革が用意されていて、それを一種類として数に入れました。

粉末の「CMC」で革の縁磨き

ここまで半分を使用してカービングに費やしました。

使用する革は「タンニン鞣革」つまりヌメ革でした。

この革は、ある程度の厚みがあって、形がしっかりした物に使用されることもお話ししました。

ここでは、特にヌメ革の特徴である「厚み」について触れようと思います。


ヌメ革に限らず他の鞣しを用いてしなやかな製品であっても、

複数枚が重ねられて接合した時、その断面を美しくそろえて切断すると幅のある断面が得られます。

革の特徴として、動物細胞組織繊維が複雑に絡みあっているため、

布地のような、ほつれ止めなどの裁断後の処理が必要ありません。

かといってそのままはもったいないと考えます。

と言うのは、厚さに幅があるためある程度の面積を有するので、その部分にも装飾を施したのです。

日本の伝統的処理も、外国の処理も、ここは同じことを行っています。

「縁磨き」と「染め」です。

レザークラフト専用の「縁磨き」と言う道具があり、こすりつけて光るように滑らかにします。

削り取るような「研磨」ではありません。

日本では、乾燥したヘチマ片で擦っています。

日本のやり方を海外の職人が通り入れ始めています。

私も、こちらの方が効率的で美しく仕上がると思っていますのでこちらが好みです。


この時のり状の液体を使用します。

日本では「ふのり」と言う海藻から作ったのり状の液体を使用しますが、

入手が難しいので、「CMC」という粉末を水に溶かして使います。


経験上の注意ですが、粉末100cc程の「
CMC」を購入し、スプーンで粉を掬って水で溶いて瓶に保存するのですが、

現在に至ってもなお、初めに作ったそのノリを使い切っておりません。

そのつもりで購入してくださいね。


革では、表を「銀面」裏のスゥェードを「床面」と呼びます。

このCMCは革の床面の毛羽立ちを抑え、滑らかな状態にする処理にも使用します。

「CMC」で革の縁磨き

溶いたCMCを少し床面に落とし、ヘラで擦りつけます。

僅かな量で大きな面積を処理できます。

乾燥すると固くなり、水に溶けることはありません。

革の処理作業です。

人口皮革は進歩し非常にリアルになりました。

しかし、縁が革とは違うので、この処理ができません。

すくなくとも、この縁の処理がなされていると本革である証です。

ベルトは、床面も縁も着色しません。

衣類を汚します。

私が紹介したものは、コースターの縁を処理した様子です。

CMCの処理前に、着色すべきは先にそれを行います。

参考書も、経験上でも、縁の着色は表面よりずっと濃い色の方が美しいです。

黒かこげ茶をおススメします。

革の縫い方、その技法について

革の縫い方の技法についてはここから始めます。


革の「縫い」は下穴をあけて縫います。

ここが裁縫との縫い方の決定的な違いです。

ただし、テトロンなどの細くて丈夫な糸を使用して専用ミシンを使用することはこの限りではありません。

ホビー用のミシンは購入できる範囲です。


ミシンによる縫いは「縫い」の技法を表立たせるためには使用しません

縫合が目的で装飾にはなりません。

「縫い」を見せるには、麻糸を3本以上取りで縫います。

針は糸の両端につけ、穴の中で交差させて縫います。

交差は、左右の手の上下関係を常に同じにして縫います。

ここの縫い方を不規則に行うと、縫い目が不均質となり醜い作品となりますので、丁寧に行ってください。


日本の「縫い」では「箱縫い」と言う技法があります。

材料の革のピースの断面は作る作品に合わせて斜めにカットし、立体的に組み合わさります。

革の手縫い

この写真のは「縫い」の道具で、両方の手を使用して縫うため、材料を固定する物です。

「ソーイング・ポニー」と呼ばれています。

自作できます。

私のものは、自作によるものです。

ここに挟んでいるバッグは箱縫いの技法による作品です。


箱縫いの対象となる作品は、服飾系の物は少ないです。

外国では、船舶用大型双眼鏡のケース、カメラのカースに使われていましたが、

手間がかかることからコストが大きくなるため、高価ですから最近は見かけません。

ステーショナリーグッズでも見かけます。

高級ペン立てはたまに見かけますが、どれもメイド・イン・ジャパンです。

日本の伝統的な品物では、「漆器」として存在する物に、「革」で拵えている場合が多いようです。


例えば、硯箱、菓子器などは、漆器製が有名ですが、これを革の箱縫いで作られた物があります。

漆器とは違った趣があって魅力的です。


特に、革と漆器との決定的違いは、ある程度水分を吸収することです。

この性質から、革の箱縫いケースでは、内側に香水を施したりされます。

日本の箱縫いに関しては、高価な品物が多いためあまり商品では扱わないようです。

そのことから、レザークラフトとしては、選択すると、やりがいのある縫い方かもしれません。

カービングとのコラボレーションを活かしたペン立てをさりげなく自分のライティング・デスクに置くのもカッコいいですね。

縫いに必要な道具は先ほどの「ソーイング・ポニー」と穴をあける「ひし目打ち」、「針」等の程度です。

革の「縫い方」だけに特化した参考書籍もあり、これのみをレザークラフトの楽しみとされている方もいらっしゃいます。

奥深い分野だということですね。

カービングを施さない、トートバッグのような柔らかい作品を作りたい。

このようなときは、ヌメ革では不具合です。

「クロム鞣し(なめし)革」を用います。


この「クロム鞣し(なめし)革」はヌメに比べ高価である場合が多いです。

化学薬品で鞣すため、風合いの種類が豊富です。

そのためカタログだけで選ぶことは難しくなります。

詳しく説明があるはずで、そこから見当をつけて購入します。

殆どすべて、美しい塗装が施されているので、「縫い」だけでの作成となります。


また、牛革に型押しプレスで高価な他の生き物革に似せた加工革もあります。

「蛇革風」、「クロコダイル風」、「オーストリッチ風」などです。

妥協の産物ですから、ホビーとしての楽しみの範疇ではないのでオススメしません。

本物も購入できますが、概ね「縫い」が難しいです。

柔らかさも限られます。

「オーストリッチ」は非常に高価ですが柔らかいです。

さらに柔らかい物として「羊皮」があります。

下の写真での紹介の鞄は、東京浅草界隈の零細革加工工房をアポなしで見学させていただき、

そのときの山積みになった端材を無料で頂いたものを段ボール箱何個にも詰め込み自宅のある沖縄へ送ったものです。

幾ばくかの謝礼をさせて頂いただけです。

「あげるけど、全部持って行ってくれたらありがてーや。選り取りしないで持って行ってくれよ。」

と言う状態でした。

自宅で箱を開け、種分けが大変でしたが、大きな材料を採れる面積ものもありました。

クロムなめし革のバッグ

この写真は、その時の端材で作ったバッグです。

黒と緑のツートンは面積を確保する都合でこのようなデザインにしました。

かなり長く使いこみました。

2段になっていて、下にスリム型の弁当箱が入れられ、上の物を引っ張り出すことなく横から抜き取れるようにし、

サイズは、背面の底受けとベルトでA4書類をバインダーで収められるようにし、

可能限度サイズで弁当、書類、小物を収め、かつ、スーツでもカジュアルでも提げられる鞄をめざしました。

クローム鞣し革は柔らかいので、「心材」をサンドイッチにする必要があります。

この心材もネット・ショップで入手できます。


私は、すでに現役を退いているので、クローゼットの不要品箱に押し込んであったのを今、持ってきて撮影したので型崩れしています。

クローム鞣し革は高価ですから、この時の廃材を頂いたことは大正解でした。

このあと、スポーツ・ジム用の体育着を入れるバッグ、マウスパッド、超小型コインケース。

色々楽しめました。

まだまだ残っています。

私の手作り革製品、上達の歴史

ここでは、私の手作り革製品の「縫い」の上達の過程が解るように、
ちょっとはずかしいですが、4作品を見て頂いて、解説します。

私の四作品

①左上。

これは、「箱縫い」も知らないし、「縫い」も殆どやったことがないのに、ムリに小物入れを拵えたときの物です。

革製品の面と面の接合方法を知らなかったため、このような状態になってしましました。

「ヌメ革」を用いたのですが、箱縫いの必須作業工程である、重ねを行っていないため、型崩れしています。

みっともないので、見えない場所に置いてあります。

カービングは、庭のハイビスカスと沖縄の守護神「シーサー」です。

デザイン、モチーフも貧弱なものですね。

②右上。

これは光学メディアケースです。

デザインというものはありません。

シンプル・イズ・ザ・ベストが成功したかなと言う作品のつもりです。

本当はこの倍の大きさが欲しかったのですが、どうしても所要の面積を確保できなかったのでキューブにしました。

手作りとしてはこの選択が正解だったと思っています。

これ以上ケースの奥行を長く作ると多分変形すると考えました。


「箱縫い」は、ご覧のように、糸は縦線で得られます。

針は革に内部を45度の角度で入って行きます。

したがって下穴を施すには、一つづつ穴あけの必要があります。

革製品専用の錐があります。

平縫いの場合、4連とか6連、それ以上の「ひし目打ち」がありますから、一度に複数の穴をあけることができます。

この方が規則正しい穴を得ることができます。

箱縫いでは、木槌で錐を叩くことができないので、一つづつ錐を差し込んで行うしかありません。


「箱縫い」は手間のかかる作業です。

立体構造である鞄などの「マチ」の部分は平縫いで行います。

「平縫い」が一般的で、「箱縫い」は特別な物に限られます。

また、縫い目が斜めに入っているので、接合部を堅牢につなぐことはできません。

ですから、鞄のような、重量物を入れて持ち歩く物には不向きです。

靴のような立体構造であっても平縫いです。

③下のは書類入れです。

本来、このような「固さ」を要求する品物は、ヌメ革が適切です。

ハンドルがありませんから、手を沿えて抱えるように持つことから、手垢が「時」を付けて風合いがよくなるのですが、

クロム鞣し革が余っていたので、これを使用しました。


この革と薄くて耐水性と強度抜群の安価な「サニー豚」を裏地に、心材をサンドイッチにして作った物です。

明らかに、「縫い」が上達しているのがおわかりになったのではないでしょうか。

次は最後ですから、レザークラフト大体の道具を集めて紹介しましょう。

レザークラフトの道具いろいろ

レザークラフトに用いる主だった道具の中で、小さな物を集めてきて広げてみました。

ざっとこんな感じの道具となります。

多分、本格的になさっていらしゃる方よりは少ないかもしれません。

レザークラフトの道具

私は「文字」の刻印を持たなので、これが影響していると思います。

文字の刻印はセットで売られていますので、どちらかと言うと「お得」です。

また、専用ケースに収められている場合が多いので、収納も便利です。

アルファベット、数字、記号、大文字、小文字セットがあれば他は必要ないかもしれません。

字体や大きさまで要求するときりがありません。

ここで見て頂きたいのは、上段真ん中の二つの材木の道具です。

左は、「革包丁」を研ぐ物です。

不要な革を木切れに巻き付けてホッチキスを打ち込んだだけのものです。

ここに専用のチョークを塗って刃を研ぎます。

昔のカミソリを研ぐ革と同じです。

これは自作するしかありません。


その隣。

これは太い角材に適当にドリルでいっぱい穴を掘っただけの道具です。

各種大きさのパンチ類、各ピッチ幅のひし目打ち、各種金具取り付け用打ち棒、針、刻印等、沢山の「棒状工具」が必要で、どんどん増えてきます。

これを収納するのは大変ですし、アクセスも頻繁にあるものですから、片付けてしまうのも不便です。


そこで、私は、近くのホームセンターで、材木の端材を頂いてきて、ゴムで斜めに置けるように自作しました。

グッドアイデアでしょ?

おススメです。

ぜひマネしてみてください。

最後のウォレットは現役の物です。

いま、バッグから出してきて撮影しました。

色は茶色ですが、ヌメではありません。

深いガービングが施されたウォーレットもカッコいいのですが、如何せん、かさばります。

かさばることを極度に嫌うたちですから、ちょっと高価でしたが、最上級のクロム鞣し革を購入しました。

コインは入りません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いかがでしたか。

レザークラフト、やってみたいと思いましたか?


私はここまでで6年ほどです。

そして私は、普段をレザークラフトに耽溺しているわけではなく、ほかのこともやっていてこれぐらいですので、

レザークラフトのみに没頭されれば、1、2年でもっと立派なご自慢の作品ができると思います。


私は、このシリーズで、技法の解説は殆ど触れていません。

初めにご紹介したネット・ショップなどでは、書店で求めにくい参考図書も紹介されています。

ここから、興味ある書籍をご購入頂いてもっと、造詣の深い先生の解説を参考にしてください。

私は、レザークラフトに興味を示して頂くことだけに重きを置いて紹介させて頂きました。

長い間お付き合いありがとうございました。